夜尿症の治療方法にはさまざまありますが、「行動療法」である、「アラームトレーニング」の治療効果が期待されています。 「ピスコール」は、岡山大学病院泌尿器科と(株)アワジテックとで共同開発された、新しいアラームトレーニングです。
「アラームトレーニング」により、3ヶ月間の継続使用で、約60%〜70%に有効とされています。
●治療方法には、生活指導、薬物療法、行動療法(アラーム療法)の3つの方法があります。
適正な生活指導によって水分や食事の摂取時間や摂取量の見直し、おしっこの我慢訓練や、規則正しい生活リズムの確立などで改善します。
三環系抗うつ剤
古くから多く用いられてきた、三環系抗うつ剤。尿意覚醒を促進する作用が夜尿に効果的と考えられていますが、てんかん発作、心毒症、便秘などの副作用の発現率が10〜40%と高く、ヨーロッパでは第一選択薬となっていません。
抗利尿ホルモン点鼻薬
体内で尿の量や水分を調節しているホルモン(バソプレシン)の不足を補う酢酸デスモプレシンスプレーが用いられています。
副作用が少なく、治療効果の出現が早いため第一選択治療薬の一つと考えられていますが、水中毒になる可能性があり、使用2〜3時間前から翌朝までの水分摂取量の制限、投与中止後の再発率が40〜100%と多いことが欠点です。
睡眠中、おねしょ時にアラームなどで覚醒させるものです。こうすることで、尿意覚醒を促すようになると思われがちですが、実際は膀胱容量を増加させることで、夜尿症が治癒すると考えられています。
参考:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器病態学 夜尿症外来ホームページ
http://www.uro.jp/okayama/shinryo/yanyo.html